九州豪遊券の旅2000(part2)



第2日目 5月18日(グリーン豪遊券1日目)


(1)「ドリームつばめ」で夜行折り返し

 「ドリームつばめ」に乗り込んだのは、ちょうど午前0時ごろ。博多始発なのか、乗客は自由席、指定席ともかなりの乗車率。すぐにグリーン車へ。久しぶりの787系「つばめ」型だ。やはりデッキの部分で「すっ、すげぇー」と言ってしまう。この九州内は「グリーン豪遊券」を使うためにグリーン車しか乗らないことに決めている。

「ドリームつばめ」だと毛布もすでに席の上にあり、なんといいことなのだろうか。グリーン車もかなりの乗車率だ。乗り心地もいいので、すぐに眠りに落ちる事が出来るようだ。しかし、次に乗るのは八代での上りの「ドリームつばめ」である。このまま眠りたい気持ちがあるのだが、八代着は2時14分。2時間しかないので、毛布をかぶっても眠ることができない。

0時06分「ドリームつばめ」は発車した。真夜中の運転でもスピードは昼間と全く変わらない。鳥栖、久留米では乗ってくる人もいた。まだ車内放送も流れておりライトもつけっぱなしだ。いつになったら減光されるのだろうと思っていたら、大牟田を過ぎてからであった。睡魔がかなり襲ってくる。しかし、眠ってしまい、寝過ごしというのが非常に怖い。他の友人たちは眠ってしまった。私が、眠ってしまったら終わりだろうと必死の耐えていた。

熊本に1時40分に到着。まとまった下車客がいた。どうやらかなりの人がここで下車したらしい。12分停車し、1時52分に熊本を離れた。起きていたのは私だけだった。あと少しで八代駅、ここで折り返す。なぜ折り返すのか?理由は宿泊費の軽減、豪遊券の元をとるためであるのだ。2時になった。私は友人を起こし、降りる準備に取り掛かった。2時14分八代に到着した。

反対のホームには、博多行きの「ドリームつばめ」が停車していた。あっちは空いていた。この駅でも自由席から降りる人は多かった。ダッシュして反対のつばめに乗る。夜行折り返しをしたのはどうやら私たちだけだった。自由席のコンパートメントをとった。だれもいなかった。ちらばって一つのボックスを支配する。すぐに車掌が改札にきた。そして、このまま眠ろうとした。しかし、コンパートメントは大失敗だった。せまかった。眠ることさえ困難だ。足がつかえて置き場がなかった。

2時20分八代発。眠りについたのは、熊本停車中のときだった。そして、目がさめると「ドリームつばめ」は停車していた。まだ熊本か?と外を見ると、鳥栖の駅名がみえた。


(2)若松への旅

 終点博多に着いたのは、5時46分。ここからしばらくは、快適な特急列車の旅をやめて、普通列車の旅となる。5時52分小倉行きの普通がきた。813系の赤い車両。もちろん転換クロスシートで乗り心地はOK!しかも乗客はほとんどなしのため、向かい合わせにして足を前へ投げ出す。しかし、各駅停車のためスピードはそんなにでない。そのためだろうかとても長く感じる。東郷、赤間と停車していくたび、乗客も増え始め、ラッシュ時にさしかかった。下車する折尾ではすでに長い列が待っていた。6時46分折尾着。

ここで、筑豊線の若松行きに乗る。暗い通路を通り、筑豊線ホームへ。若松行きは、すでに停まっており、かなり混んでいた。かなり古い気動車なのに、転換クロスシートだった。当たりを引いたのである。なんとか通路側の席に座る事ができた。6時55分出発した。先ほどの813系に比べてスピードはザルのレベルであった。しばらく走り、若松競艇が見えてくると、7時11分若松駅に到着した。

この若松駅は、2線1面の島式ホームであった。そして反対のホームには、すでに7時16分発の中間行きが停まっていた。すぐに駅名をカメラにおさめて、乗り込んだ。この気動車はクロスシートであった。若松発車時点では、乗車率は半分くらい。しかし、一駅一駅と折尾に近づくにつれ、急激に混み始めた。7時31分に折尾に到着。

次は、小倉へ向かうのだが、小倉行きホームはすごい長蛇の列。36分発の満員の普通がきたのでそれに乗客らは乗り込むのだろうと思っていたら、とんでもなかった。あまり乗る人はいなかった。普通列車は超満員のまま出発していった。次に停車するのは特急「にちりん」。次の到着の列車は特急のため乗る人は少ないだろうと思っていたら、その列のほとんどが「にちりん」の自由席へ、思わずおどろいてしまった。ほとんどの乗客が、「にちりん」に乗っていく。

ガラガラで到着したのだが、ここで一気に満員になり立客がたくさんでた。何とか席に座る事ができた。満員の状態で、小倉には、7時58分に到着した。自由席の乗客はほぼ全員といっていいほどこの駅で降りてしまい、また空席ばかりとなった。私たちは、彦山へ向かうため日田行きの普通にのるためホームへ急いだ。


(3)彦山へ

 8時06分発日田行きは乗車率半分くらいで出発。固定クロスシートの気動車。城野から日田彦山線にはいると、急にローカルな風景へと変化していく。ラッシュはおさまり、しばらくは、ローカルな風景を目に焼き付けといた。

9時04分田川後藤寺に到着した。ここでは20分の停車。この間に後ろの車両を切り離していた。後ろの車両はそのまま小倉行きとなって9時11分に発車した。9時25分身軽になって出発した。乗客もワンボックスに一人が占領できるくらいの乗車率となった。彦山には、9時53分に到着した。

私達以外に4・5人が降りた。駅名を撮り、少し散策を開始。しかしなにもない…。あきらめてホームへ戻り、10時30分の城野行きがくるまで、待つことにした。この駅でしばらくは経験しなかった気持ちになった。シーンとしていて虫や鳥の鳴き声しか聞こえないほど静かであった。しばらくぼんやりしていると、ディーゼルカーの音がして、10時30分城野行きが到着。

半分くらい埋まっていた。途中田川後藤寺に5分停車し、あまり乗客が増えないままめざしていた。ところが、志井駅のあたりから、男子高校生がたくさん乗り込んできた。男子校が近くにあるのだろう。すごい混雑になった。中間試験なのだろうか。

城野では上下線のホームに半分ずつに高校生軍団は別れた。11時58分小倉行きの普通がきた。813系を期待していたが、残念ながらロングシート車がきてしまった。しかもかなりの立客がいた。しかし、強引に座った。

12時11分に小倉着。15分発の門司港行きに乗るため違うホームへダッシュした。もちろん間に合った。門司を出発し、山陽線をまたぎ、小森江につく。そして海が見え始め向こう岸に本州が見えた。終点の門司港には12時29分に到着。

ここで駅舎を撮ったのち、813系の快速で折尾へ。昼の折尾は静かだった。朝のにぎやかさがウソのようだ。そして13時32分発の「ソニック」に乗った。久しぶりの883系のソニック車両だ。もちろんおしぼりとドリンクサービスもあった。小倉まではおとなしく座っていたが、小倉から方向転換し、パノラマキャビンが先頭になると前面展望の席に座り景色を見ていた。


(4)リゾート列車に乗る

 時計を見ると、すでに14時をまわっていた。まだこんな時間だったのか、思わず言ってしまう。昨日の新幹線からずっと乗りっぱなしである。つかれはなかったが、空腹だけは耐えられなかった。車内販売が行橋、中津を過ぎても来ない。耐えることができず、乗務員の人に言おうかと思ったころにやっと車内販売がきた。やっと昼飯にありつけた。

しばらく前を眺めていると、かもめ型車両が。やはり白いかもめだ。明日はあれに乗れるのだと思うとワクワクしてきた。山に囲まれた所を振り子で走り、別府湾が見えたところで降りる準備をはじめる。亀川で旧ゆふいんの森号があった。

これから新旧「ゆふいんの森」に乗る。まずは別府で降りて「旧ゆふいんの森」に乗る。15時を過ぎた頃に「ゆふいんの森」が入線。指定された車両に荷物を置き、すぐにカフェテリアとアートギャラリーを撮る。

15時09分別府発。スピードは遅いが、乗り心地は上々だ。しばらくして車内放送で案内を言った後シートサービスの案内が流れた。次は由布院16時09分着ということなので、ここでは何も買わずにただ車窓を眺めていた。乗客は半分くらいであった。由布院に着き、乗客はほとんど下車。乗務員にお別れのあいさつをしてホームへ。入れ替わりにたくさんの客が乗り込んだ。

私たちは、レンタサイクルを見つけて由布院の下ん湯温泉にケッタで向かった。およそ10分で着いた。一応100円をいれて入湯。2人くらい先客がいたが、とても気持ちがよかった。静かで時を忘れてしまうのではないかというほどであった。しばしの間先客と会話をして、30分くらいお湯につかりすぐに由布院駅へと向かった。17時頃到着した。

まだ「新ゆふいんの森」はいなかった。駅の中にアートギャラリーがあった。見てても時間がまだあったので、待合室で休憩。ほどなくして「ゆふいんの森」の改札が始まった。指定の車両の乗り口へ行った。17時15分折り返しとなる「新ゆふいんの森」が到着。終点のためみなが下車した。17時30分になってようやく中へ入ることができた。

昨年できた車両のためすごくきれい。やはり「す、すごい…。」の言葉が先に出る。17時36分「新ゆふいんの森」は出発した。オフシーズンのため乗客は少なかった。ビュッフェがひらくとすぐにむかう。今回は、あまり客はいなかった。そして、ビュッフェのとなりのボックスシートに向かい、席を陣取る。そして、騒いだ。気分上々になり自分の席へ戻る。

三回目のゆふいんの森だ。しかし、何回乗っても飽きることはない。ワゴンサービスがきて早速お土産をたのむ。女性乗務員が計算を間違えパニックに、しかし、対応がよくすんなりと解決。久留米で私たちが降りた時でもワゴンサービスの女性があいさつをしてくれた。次は787系の「つばめ」に乗る。


(5)つばめとドリームで折り返し

 19時32分に西鹿児島行きの「つばめ」が到着した。すぐにグリーン車へ。改札、おしぼり、飲み物サービスと続く。一応弁当を買って、腹を満たす。グリーン車も満員に近かった。しかし、熊本に着くと、グリーン車の半分の人は降りていった。

私たちは八代に近づいた時ビュッフェに向かった。ビュッフェは誰もいなかった。いろんなものを注文しすぐに盛り上がる。ビュッフェの乗務員の人とも会話を交わす。どうやら新人だったらしくいろいろな話題で話が弾んでしまい、ビュッフェの終了時間まで過ごしてしまった。グリーン車にもどるとほとんどの人が寝息を立てて寝ていた。私たちも席に座りオーディオサービスを楽しむ。真っ暗な夜景を楽しんだ。そして、22時53分終点の西鹿児島に到着した。

ここで、女性乗務員にあいさつをして、待合室で待っていた。23時30分ぐらいに「ドリームつばめ」が入線してきた。今回グリーン車は満席ということで指定席しかとれなかったが指定席にはいかずに自由席へ向かった。どちらも同じシートであるし、自由に席移動ができるからである。自由席はかなり空いていた。シートを向かい合わせにして足を投げ出し寝る姿勢をとった。今日の夜行はすぐに眠れそうだ。定刻どおり、発車した。

伊集院、串木野と停車するたび、下車する客がいた。川内でまとまった客が下車したあと減光されると思ったが自由席は減光されなかった。いつの間にかウトウトしはじめ、阿久根の到着を知らないまま眠ってしまった。2夜行はかなりきつい行程ではあるのだが、もとをとりたいため仕方のないこと。

ぱっと目を覚ました。時計を見ると朝の5時半を過ぎていた。すでに明るかった。とっくに鳥栖駅をすぎてもうすぐ博多である。眠気もなくなったところで5時46分に博多着。つぎは6時38分の「かもめ」に乗る。時間がまだあるので駅をでて、朝食をとった。






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